■ 「ボール球に手を出してしまう打者への指導」
ボール球に手を出してしまうのは、ボールをしっかり見極められる「割れ」の体勢ができていないのです。「割れ」の体勢とは、すんなりと振り出せる体勢でリラックスして立てているという事になります。
ボール球に手を出す選手は振り出したら止まることができません。外角に逃げるようなボールに対してへっぴり腰でボールを打とうとします。下半身は真ん中にボールがくるタイミングで動いてしまって、どんどん動いてしまいます。しかしボールは外角に逃げていく。そのボールに対応しようと動けるために残っている筋力は腕しかありません。
そのまま振ると倒れてしまいますから、おしりを後ろに引き腕を押し出しボールに当てようとします。へっぴり腰打法の完成です。
一番の原因はこの「割れ」体勢の時にしっかりと立てていないのです。しっかり立つとはリラックスして立つ、2本足で立っている時のように自然に立っている時と同じ感覚でなければならないのです。つまり力が入っている感覚があったとするとだめな訳なのです。力が入っていれば力を入れることに一生懸命でボールを見極めることができません。立っているだけで精一杯。当てずっぽうにスイングを始動するしかないのです。
だからリラックスして割れを作る動きを身につけなければなりません。リラックスして割れていれば、ボールが来る軌道や視覚以外にもたくさんの情報が入ってきます。余裕をもってボールを見ることができます。そしてリラックスしていれば始動もスムーズになります。
身体の近くまでボールを十分に引き付けてボールかストライクか球種までよく見極めて始動できます。さらにはリラックスしていれば落下した体重移動の位置エネルギーを利用したスイング始動ができます。落下の始動ができれば力を抜いた始動なのでまだスイングを止めることも振ることも緩急に対応することもできるのです。
この章では割れの体勢の作り方から、スイング始動の方法を身につけるための練習法などを解説しています。
DVDメニュー(約26分)
打者がボール球に手を出してしまう原因と対処法
身体基礎リズム体操
ボール球に手を出してしまう打者のための練習法
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監修者
自然身体構造研究所所長 吉澤雅之(タイツ先生)
皇學館大学非常勤講師・朝日カルチャーセンター講師
著書 「タイツ先生のモノマネ野球教室」(白夜書房)
スポーツ技術雑誌連載
「野球小僧」「中学野球小僧」「サッカー小僧」
「ラグビー魂」「中学高校バスケットボール」
「月刊バレーボール」「ザゴルフ」
「スポーツイベント ハンドボール」
「ダンスファン」他
テレビ・映画出演 講演会多数