■ 「肩の開きが早い投手への指導」
「肩の開きが早いから、肩を固定して我慢する」という教えがあります。身体を速く回さなければ強いボールを投げられませんが、肩の部分だけ回さないように我慢する。
本来このように矛盾した運動はできません。肩を固定して我慢すればするほど肩の開きはかえって早くなってしまいます。肩の一部分の我慢のための筋力が、身体全体の回旋の力に負けてしまうからです。肩関節の筋肉に力を入れて我慢する力と身体を回そうとする力がぶつかり合い、かえって開きが早くなってしまいます。
開きを抑える本来の動きは、肩甲骨のスライドの動きにともなって腕を内旋させる動きです。肩の開きの遅い一流選手は我慢しているようには見えません。肩の開き側の腕の動きと投げる腕の肩甲骨が時間差で動き、両腕の回旋の動きのズレによって肩の壁の動きになっています。少し説明が難しくなりましたが、肩の壁の動きは両腕の肩甲骨が動いたバランスだといえます。両腕とも肩甲骨が動いた腕の回旋の動きをすることが、肩の開きを抑え、強くてコントロールの良いボールを投げる秘訣になります。
この章では、これらの原因や対処法、練習法や肩甲骨の可動を高めるストレッチなどを紹介しています。
DVDメニュー(約24分)
肩の開きが早い投手の原因と意味
身体基礎リズム体操
肩の開きが早い投手の対処と練習法
肩の開きが早い投手のためのストレッチ
なかなか上手くならない選手への指導方法をタイツ先生が実演しながらお伝えします。
野球選手の様々な問題のその原因を解説し、約5分間の対策トレーニングで解決します。
まず身体の構造と物理法則によって問題を分析し、その根本原因を把握します。
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監修者
自然身体構造研究所所長 吉澤雅之(タイツ先生)
皇學館大学非常勤講師・朝日カルチャーセンター講師
著書 「タイツ先生のモノマネ野球教室」(白夜書房)
スポーツ技術雑誌連載
「野球小僧」「中学野球小僧」「サッカー小僧」
「ラグビー魂」「中学高校バスケットボール」
「月刊バレーボール」「ザゴルフ」
「スポーツイベント ハンドボール」
「ダンスファン」他
テレビ・映画出演 講演会多数