ナンバ走法・すり足走法・フラット着地・腸腰筋を使った骨盤の動きを活性化
所長推薦の言葉:姿勢が悪いと回転軸が定まらない
私は20代の頃、30分間くらい歩く事があると、すぐに踵が痛くなっていました。他の人に聞くと「長い距離を歩けば踵が痛くなる時はあるが、30分間くらいでは痛くならない」ということでした。私だけがこのように踵が痛くなるのかと思い、10人くらいの人に聞いてみた記憶があります。そのうちの2、3人は私と同じように、ちょっと歩くとすぐに踵が痛くなる人いました。その後、自律神経整体の勉強をして気がつくことになるのですが、私自身の体の重心が後方にずれていたのです。
私達は小さい頃「気をつけ」という姿勢を習いました。その時に「背筋を伸ばして」と言われたものです。私は「背筋を伸ばして」といわれた時、背中の皮膚の部分に一枚の板を当てられているように真っ直ぐにするのだとイメージしていました。ところがどうでしょう、整体を勉強して骨格図などをみると背骨はS字に曲がっていて、真っ直ぐの一本の棒のようではありません。しかも骨格の構造的重心線は背中側の皮膚の部分にあるのではなくて、耳の前から土踏まずまでに通る体の内部にあるではないですか。これに気づいてからは正確な重心線を意識して生活することで踵の痛みは消えてしまいました。ということは私は野球の現役選手の時には重心線を間違えて野球をやっていたことになります。思い返すと、たいした選手になれなかったのは当然だなあと苦笑してしまいます。体がピサの斜塔のように傾いているのを、どうにか力づくで立て直して無理やり投げたり打ったりしていたのですね。ですから、当時は体中怪我ばかりでした。 野球では投げるにも打つにも回転運動がともないます。軸が曲がっている独楽は回転できないように重心線(軸)が間違っている体は回転する事ができません。ですから重心線が間違っていて姿勢の悪い選手で一流選手はいません。姿勢が直らなければ、野球はうまくなりません。 姿勢を直すのには、体の正確な重心線を強く意識して全身の関節をゆるゆるに緩めて動く時に足の土踏まずを地面においていくようなイメージで日常生活をおくらなければなりません。野球の時だけは姿勢を正そうと思ってもできるものではありません。「姿勢を正す」という言葉があるように、精神的なことも実際の体の姿勢も日常生活も含めた人生全般に関わることなのかなあと思います。
そんなことを考えながら、何か姿勢が良くなる方法を探していました。その時TVで見たと思いますが、天狗のはいていた一本歯下駄が目に入りました。早速、一本歯下駄を購入して試してみました。一本歯の部分がちょうど土踏まずの部分にきています。下駄の歯が一本しかないので大変不安定です。重心線をキープしながらバランスを取って体のバランストレーニングに最適です。しかも一本歯下駄を履くだけで姿勢が変わります下駄の鼻緒は足の親指の所に挟むのですが、実はこの構造は足の親指のつけ根の部分を鍛えるのに大変効果的です。宮本武蔵も、この親指のつけ根の使い方について教えを残しています。野球でも、この部分の使い方がわかるとパフォーマンスが飛躍的に伸びるのです。 今回は詳しく述べませんが、足の親指に関わる筋肉で長拇指屈筋というものがあります。この筋肉は胴体(体幹部の回旋)と関わりが深く大変重要な筋肉なのです。
まずは、一本歯下駄をはいてランニングすることをお勧めします。最近流行の五本指のアンダーストッキングとの組み合わせでトレーニングすると良いと思います。全身をリラックスさせて楽に走ってください。一本歯下駄は重心線と足の親指のつけ根をトレーニングできる画期的グッズです。平安時代より、修験者が山中を行くときに履いていたといわれています。さすが日本文化は素晴らしいと思います。イチロー選手や松井稼頭央選手や松井秀喜選手のような選手がたくさん生まれて、日本忍者軍団のような球団ができてワールドシリーズで優勝したりしたら楽しいだろうなあと思います。
問題点 | 修正トレーニング |
動きが硬い | ゆるめるランニング |
ジャンプを高く飛べない | のびるのびる歩き |
腕の動きが硬い | ねじれねじれ歩き |
強く投げることができない | 熊型歩き |
腰の回旋が遅い | ちぢむちぢむ歩き |
体幹部の動きが硬い | ひらくとじる歩き |
バタバタと走る | 中速度走り |
監修者
自然身体構造研究所所長 吉澤雅之(タイツ先生)
皇學館大学非常勤講師・朝日カルチャーセンター講師
著書 「タイツ先生のモノマネ野球教室」(白夜書房)
スポーツ技術雑誌連載
「野球小僧」「中学野球小僧」「サッカー小僧」「ラグビー魂」
「中学高校バスケットボール」「月刊バレーボール」「ザゴルフ」
「スポーツイベント ハンドボール」「ダンスファン」他
テレビ・映画出演 講演会多数。
さらに詳しい情報はコチラ ※冬場の寒い時期は五本指靴下や足袋などを着用してトレーニングをして下さい。 チーム導入等、大量にご購入される場合はご相談願います。TEL0285-30-6151