タイツ先生のトランポリン体幹ジャンプ力教室(バレーボール編)
■滞空時間の長いジャンプは相手選手のブロックに対応しコースを打ち分けるスパイクには欠かせない要素です。筋肉の素早い収縮が大きなジャンプを生みますが筋肉の質的な要素とは別に一瞬でジャンプ力を上げる方法があります。私は42歳の頃体力測定を受けました。ジャンプ力を測る垂直飛びで一回目は56cmでした。そのときハタと気づきました。「今のジャンプは脚の筋力だけで飛んだな。次は体幹部(胴体)もバネのように使って飛んでみよう」結果は65cmです。なんと一瞬にして9cmも記録が上がってしまいました。私達は一般的に脚の筋力でジャンプしようと認識していると思います。「膝を深く曲げておもいっきり伸ばして高く飛ぶぞ」と考えると思います。このとき集中的に力を発揮しているのが膝関節を伸ばす筋肉の大腿四頭筋(太腿前側の筋肉)です。このように一部の筋肉に集中して意識して動いた場合、他の筋肉の動きを阻害する場合があります。要するにジャンプする時に一部の筋肉だけしか使われていないのです。当然大きなジャンプはできません。脚の筋肉関節は膝関節の他に足裏のアーチ構造、足首関節、股関節などたくさんあります。これらの関節が総動員されないような使い方では大きなジャンプはできません。更にオリンピック代表などのワールドクラスの選手はこの脚の関節のほかに体幹部(胴体)さえバネのような働きをさせジャンプをしています。脚の各関節のバネと体幹部のバネの相互作用が反発力と大きなジャンプを生むのです。更に体幹部のバネを使ったジャンプは上半身の自由度が上がります。例えば相手のブロックを見て方向を変えるような対応力の高い選手がいます。天性の才能といわれるかもしれませんがそれだけではありません。体幹部のバネと脚のバネを連動させたジャンプは上半身の自由度を生みます。一流スパイカーはまず体幹部のバネを使います。体幹部のバネが脚のバネを反発させるように働きます。体幹部は上方向のジャンプ力を生み反発と自らの筋肉の出力を発揮させ全身が空中に上がります。この時体幹部(上半身)はリラックスしている状態にあります。筋肉は力を入れる、抜くのリズムで動きますから空中で上半身はどのようでも動ける状態にあるのです。ですから大きな滞空時間の長いジャンプで相手のブロックを読み、自由度の高い上半身でブロックのいないところへクロスでもストレートでも打ち込むのです。体幹部をバネのように使ったジャンプはいろいろな副産物を生みます。
■タイツ先生のトランポリン体幹ジャンプ力教室ではトランポリンを使ってトレーニングを行います。高いボックスから飛び降りてすかさずジャンプをするプライオメトリクスは大変効果の高いジャンプトレーニングです。ところが負荷が高いことによりオーバーワークになったり故障したりすることもあります。諸刃の剣といえるかもしれません。ところがトランポリンを用いてプライオメトリクスのトレーニングを行うと関節や筋肉の負担が低減されます。しかもアメリカの大学の調査では地面で直接ジャンプをするよりもトランポリンの上でジャンプをする方がキン出力が最大で40%アップするというデータもあります。更にはトランポリンを使ったトレーニングはNASAの宇宙飛行士のトレーニングとして採用されアメリカのスポーツジムで流行しているそうです。
■タイツ先生のトランポリン体幹ジャンプ力教室は体幹部と脚を連動させバネのようにするプログラムになっています。ジャンプ力の基礎を養成する種目とバレーボールのスパイク時の空中対応力を高める種目を練習します。体幹部の回旋や腕の回旋とジャンプを組み合わせることにより、コースの打ち分けを可能にさせる動きが身に付きます。全身の筋肉を連動させるトランポリントレーニングでジャンプ力の向上と自由度の高い身体の動きを身につけましょう。
DVDメニュー(約20分)
1. 全身の筋肉を使ったジャンプ
2. 片脚股関節体幹回旋ジャンピング
3. 四股スクワットジャンピング
4. 体幹開閉大文字ジャンピング
5. 腕脚振り上げジャンピング
6. ワップダウン膝上げジャンピング
7. ワップアップ体幹開閉ジャンピング
8. 体幹割れ反射ジャンピング
9. ワップアップ脇伸縮ジャンピング
10. 体幹対角内回旋ジャンピング
11. 体幹対角クロールジャンピング
12. 腕内外旋ジャンピング
13. 胸開閉反射トップジャンピング
「トランポリン体幹ジャンプ力教室」のトレーニングには意図があります
問題点 | トレーニング |
ブロード攻撃のスピードが遅い | 2.片脚股関節体幹回旋ジャンピング |
レシーブの反応が遅い | 3.四股スクワットジャンピング |
胸が張れず、強いスパイクが打てない | 4.体幹開閉大文字ジャンピング 13.胸開閉反射トップジャンピング |
ブロックの対応が遅い | 7.ワップダウン体幹開閉ジャンピング |
スパイク到達点が上がらない | 9.ワップアップ脇伸縮ジャンピング |
ブロックアウトのスパイクが打てない | 10.体幹対角内回旋ジャンピング 11.体幹対角クロールジャンピング |
ブロックが決まらない | 12.腕内外旋ジャンピング |
監修者
自然身体構造研究所所長 吉澤雅之(タイツ先生)
皇學館大学非常勤講師・朝日カルチャーセンター講師
著書 「タイツ先生のモノマネ野球教室」(白夜書房)
スポーツ技術雑誌連載
「野球小僧」「中学野球小僧」「サッカー小僧」「ラグビー魂」
「中学高校バスケットボール」「月刊バレーボール」「ザゴルフ」
「スポーツイベント ハンドボール」「ダンスファン」他
テレビ・映画出演 講演会多数。
チーム導入等、大量にご購入される場合はご相談願います。TEL0285-30-6151